翻訳者が教える英文契約書「shall」の使い方  小林睦治さんに聞く!

2013/05/30 | Posted by maggy in 翻訳者インタビュー

こんにちは、maggy です。今回は、「スピード翻訳 by GMO」 でご活躍中の小林睦治さん(翻訳者ID:marina)にインタビューをしてみました。小林さんは、アメリカのロースクール留学後、世界を駆け回る会社員時代を経て、現在は法務関連の専門的な翻訳をこなされています。
小林睦治さん : プロフィール

  法律の専門用語で、覚えておくと便利な英語表現があれば教えてください。

最近気になるのは shall の使い方です。Shall は契約上、義務を表す時に使われるのですが、多用され過ぎて、翻訳の際には「~するものとする」と言う表現が多くなり、読み難い文章になりがちです。義務を表すためには「~するものとする」と言う表現にならざるを得ないからです。

翻訳者の小林睦治さん(Southern Methdist University ロースクール卒業式にて)

最近は、定義の段階から全てに shall を使っている原文を多く見かけます。良い契約書は、義務を表す条項だけに shall を使っており、shall よりも弱い義務を表す時には will を、許可を表す時には may を使うように区別されています。

このように、優れた契約書は論理の流れに沿って明確な用語を使うので、条件が複雑に絡んでいても、読めば理路整然としていて分かりやすく、翻訳も自然と読みやすいものになります。

どうやらアメリカでも文章力の低下が問題になっているようです。アメリカのロースクールでは契約の作り方や書き方などという授業はなく、日本同様に実務に就いて学んでいくので、しっかりとした法律事務所に勤めて、鍛えられていくのが、望ましいことのようです。
(写真はアメリカのロースクール留学時代の小林さん)

  小林さんは、週末はどのよう過ごしていますか。

今はウィークデーもウィークエンドもありませんので、日々、本を読んだり、美術館に行ったり、スロージョギングか散歩をしたりして過ごします。

読書の方は乱読ですが、それでも少しずつ消化しているのは、日本の近代文学全集でしょうか。坪内逍遥ぐらいから始まって、今日まで読み続けています。世界文学は翻訳が下手だとすぐ行き詰まるので、アラカルトで読むようにしています。

最近、韓国の王朝時代の歴史ドラマを観る機会があったのですが、これが非常に面白く、お隣の国を知らなさ過ぎる私などには、大いにはまっています。最近は、韓国の歴史を書いた本も読み始めています。

  読者の皆さんにメッセージをお願いします。

英文契約書の翻訳にあたっては、どんなビジネスがこの契約に基づきなされるのか、契約の相手方や、契約の当事者である翻訳依頼者の立場になって、翻訳するように心がけています。

また翻訳文書中で不明な点があれば、その箇所を契約の相手側に必ず確認されるようお奨めするコメントを付けさせていただいております。また、あくまでも翻訳者の域を外れない程度に、気付いた点についてコメントも付けさせていただくようにしています。

依頼者から「難しい専門用語を適切な表現で訳していただき、大変満足しています。」「専門的な内容だったにもかかわらず、短い時間で無駄の無いとても丁寧な翻訳をしていただき大変満足しております。誠実な対応にも非常に好感が持てます。」と、翻訳のクオリティと誠実なお人柄にたくさんの支持が集まっています。

小林さん、これからもよろしくお願いします。
第 1 回インタビュー : 法律・契約書翻訳ってムズカシイ? 小林睦治さんに聞く!
小林睦治さん : プロフィール

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